株式会社 文創
株式会社 文創 はファイル・バインダー製品 主として別注品、特注品の製造・販売を行っている
オフィス製品専用製造メーカーです。

bits of knowledge豆知識ファイルとバインダー

ファイルとバインダーの違い(定義)

ファイルの定義

ファイルとはおおむね記録済みの文書(伝票・カタログ・書類など)をとじ、又は、はさみ入れて整理・保管することのできる表紙をいいます。
ファイル

バインダーの定義

バインダーはおおむね未記録のとじ穴のある用紙(ルーズリーフ、帳票など)をそう入し、記録できる、とじ具付き表紙をいいます。

バインダー

ファイルとバインダーの規格

  • 呼称について
  • 寸法について
  • とじ具・とじ穴
  • 工業製品規格

S型(縦型)・E型(横型)の呼称(JIS S 5505)

S型-とじる側またははさむ部分が長い辺のものをいいます
S型
 とじる側またははさむ部分が
 長い辺のものをいいます。
E型-とじる側またははさむ部分が短い辺のものをいいます
E型
 とじる側またははさむ部分が
 短い辺のものをいいます。

ファイルとバインダーには、縦型と横型、本型とチョウ型とか、その他いろいろなその他いろいろな呼び方があって、そのため混同されたり、まちがったりすることがありました。
このような不便を解消するため、国際的な呼び方に統一することをFBA*が提唱し、 JIS S 5505(フラットファイル)で規定されております。

寸法を書く場合は、とじる側を先に書くのが国際的慣行です。
例:297mm × 210mm(A4版S型)
  210mm × 297mm(A4版E型)

ファイル・バインダーの部分呼称

表紙の表裏


ファイル・バインダーの表紙について各部分の名称をFBA*では下図のように規定しています。
  • 表紙は左開きを基準としています。
  • 表紙の面はJIS S 5505に基づきA面、B面表示をしています。
ファイル・バインダーの部分名称イラスト
*FBA:日本ファイル・バインダー協会(File & Binder Association)

ファイル寸法の英文略名称と寸法表示

寸法表示イラスト

FBA*では、ファイルの高さ、幅、背幅の英文略名称を統一するため、
下記のように統一名称を定めています。

高さ(Height)
・・・・・H
幅(Width)
・・・・・W
背幅(Thickness)
・・・・・T
*FBA:日本ファイル・バインダー協会(File & Binder Association)

表示寸法表示のご注意

英文略名称イラスト

ファイル及びバインダーの寸法( T・W )は筋間寸法で表示します。

※ 一部カタログでは外形寸法で表示されるものがありますので、ご注意ください。

ファイルの表紙寸法


ファイル表紙寸法イラスト

ファイル

  • とじられる紙の仕上寸法に10mmのゆとりを加えて表紙高さとしています。
  • 表紙幅寸法は、とじ具の様式によって異なりますので特に規定していません。
(単位mm 寸法許容差±2)
判 表紙の高さ
A3 S 430
E 307
B4 S 374
E 267
A4 S 307
E 220
B5 S 267
E 192
A5 S 220
E 158
B6 S 192
E 138
※ とじ具の様式により、表紙高さ寸法が上記と異なる場合があります。
とじこみ表紙寸法イラスト

とじこみ表紙

  • とじられる紙の仕上寸法に10mmのゆとりを加えて表紙寸法としています。
  • S型(縦型)・E型(横型)とも下記寸法に準拠します。
(単位mm 寸法許容差A3判±4 B4以下は±2)
判 長辺 短辺
A3 430 307
B4 374 267
A4 307 220
B5 267 192
A5 220 158
B6 192 138
※ とじ具の様式により、表紙高さ寸法が上記と異なる場合があります。
用便挟 (クリップボード)表紙寸法イラスト

用便挟 (クリップボード)

  • とじ具のついたほうを先に書いてください。
  • S型・E型とも、とじられる紙の仕上寸法(JIS P 0138)に15mm以上25mm以下のゆとりを加えた寸法になっています。
  • とじ具の形状などにより、下記の寸法と異なる場合があります。
判 長辺 短辺
A3 435〜445 312〜322
B4 379〜389 272〜282
A4 312〜322 225〜235
B5 272〜282 197〜207
A5 225〜235 163〜173
B6 197〜207 143〜153

とじ具の取付位置

  • とじ具の取り付け位置は、表紙の内側を基準とした番号表示です。
ファイルとフォルダーのとじ具の取り付け位置イラスト

とじ穴間隔

とじ穴については、JIS S 6041(事務用穴あけ器)…2穴、
JIS Z 8303(帳票設計基準) …多穴で次のように規定しています。

2穴・多穴綴じ間隔イラスト

2穴(JIS S 6041)

  • 穴の直径は6±0.5mm
  • 穴の中心から中心までの間隔は80±0.5mm
  • 紙の端から穴の中心まで12±1mm
  • 穴は、紙の中央線に対し、対称の位置に置く。

多穴(JIS S 8303)

  • 穴の直径は6±0.5mm
  • 穴の中心から中心までの間隔は9.5±1.0mm
  • 紙の端から穴の中心まで6.5±0.5mm
  • 穴は、紙の中央線に対し、対称の位置に置く。
(参考)
多穴式 13穴 18穴20穴26穴30穴36穴
種類 S型 - - A5-S B5-S A4-S B4-S
E型 B6-EB5-E A4-E B4-E A3-E -

その他のとじ穴間隔

FBA*では4穴その他に一般需要が多い現状から、下図のようにFBA規格を定めて統一をはかっています。
穴の間隔は、穴の中心から中心までを示し、その位置は紙の中央線に対して対称になっています。
*FBA:日本ファイル・バインダー協会(File & Binder Association)
その他のとじ穴間隔イラスト

ファイル・バインダー類の日本工業規格(JISP 0138)

図1 表紙

フラットファイル(JIS S 5505)


表紙の寸法
(参考)
 種類呼び 寸法(許容差±2)
abcde (*2)
S型 B4判B4-S 374 272 25 15 17.0
A4判A4-S 307230 25 15 17.0
B5判B5-S 267197 25 15 17.0
A5判A5-S 220163 25 15 17.0
B6判B6-S 192143 25 15 17.0
E型 B4判B4-E 267 379 25 15 17.0
A4判A4-E 226312 25 15 17.0
B5判B5-E 192272 25 15 17.0
A5判A5-E 158225 25 15 17.0
B6判B6-E 138197 25 15 17.0
B4長辺1/3B4-1/3E 138272 25 15 17.0
Y10×T5 (*1)T5-E 138272 20 15 11.5
(*1):Y10×T5とは、連続伝票用紙の横254mm、縦127mmのものをいう。
(*2):とじ具の取り付け位置eの許容差は±1.0mmとする。
a:表紙の高さ
b:表紙の幅
c:表紙のとじしろ
d:表紙の背幅
e:とじ具の取付位置
図2 とじ具
とじ具の寸法(JIS S 5505)
(単位 mm)
呼び f ghij
T5-E 63.5±0.5 3.0〜3.6 35以上 90以上 13±1
T5-E以外 80.0±0.54.0〜5.5 35以上 90以上 13±1
f:とじ具のとじ穴間隔
g:とじ具の足の幅
h:とじ具の足の立ち上り長さ
i:とじ具の押さえの長さ
j:とじ具の押さえの幅



フォルダーガイドイラスト

フォルダー及びガイド(JIS S 5506)


個別フォルダー、雑フォルダ、カットフォルダー及びガイドの寸法
(単位mm 寸法許容差±2)
判 高さ 山または
見出しの高さ
B4判用 378 272 15
A4判用 311 240 15
B5判用 271 192 15
A5判用 224 163 12
B6判用 196 143 12
B6-2判用 188 135 10
A3判用 (*1) 434 315 15
B5判以上はフォルダーの山のない側の高さは、山のある側の高さより7mmまで低くしても良い。
(*1): A3判は、FBA規格である。
高さは、連続伝票用紙寸法305mmを考慮している。
フォルダの山、ファイルングシステム例のイラスト
フォルダーの山の幅
次の式により求める。
ただし、山の斜面の角度は70±3°。



ハンギングフォルダイラスト

ハンギングフォルダー及びフレーム幅(JIS S 5506)


ハンギングフォルダーはハンガーフォルダーとも呼ばれていたが、ハンギングフォルダーと呼称統一され、略称として、HF(Hanging Folder)としてもよい。

(単位mm 寸法許容差±2)
判 フレーム幅 高さ 山または
見出しの高さ
B4判用 391 378 272 フレーム幅(フレームの中心から中心まで)はフォルダー本体の幅に13mmを加えた寸法である
A4判用 324 311 240
B5判用 284 271 192
A5判用 237 224 163
B6判用 209 196 143
B6-2判用 201 188 135
図2 とじ具

多穴式バインダー(MPバインダー)
(JIS S 5507 19997年7月20日廃止)


マルチバインダーとは

Multi(マルチ)Prong(プロング)形の略で、Multiは多穴式、Prongは円弧状のくしが左右交互に中身用紙を刺し通す方式のことである。

(単位 mm)
呼び 表紙
MP B5-S a b c-
266〜229 281±2 45〜52 -
とじ具
d e f g (*1)
263〜266 31〜34 31±2 9.5±1
(*1):任意の二つのくしの感覚[Gn=9.5(n-1)]の許容差も±1
図3 表紙のそり
表紙のそり

表紙は6mm以上のそりがあってはならない。
表紙のそりの試験は、定盤上にバインダーを右図のように置き、右図のA及びBの部分のすきまをJIS B 7507(ノギス)を用いて測定し、AとBとの差を調べる。A-B<6mm